おすすめ参考書-数学編

錦糸町校のスタッフの経験に基づいて、高校生向けの参考書をまとめています。スタッフの主観的な判断による評価という点を踏まえてご覧頂ければと思います。

ニューアクション・レジェンド・シリーズ<東京書籍>

基礎:-- 標準:〇 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★★★☆

教科書に出てくるハイレベルの例題から理系大学の2次試験対策まで網羅している。数I+A、数II+B、数IIIが存在する。チャート式シリーズと似た構成であるが、解説が丁寧との評判もある。高校1年生の前半に手に取るとわけわからんレベルだと思うが、<例題>レベル、<練習>レベル、<問題>レベルとこなしていくことで着実にレベルが上がる。偏差値30-40レベルから偏差値60台レベルまで、一気に駆け上がることができる1冊。

 

代表は高校生の時に実際使用。定期テストの際には、テスト範囲の<例題>、<練習>レベルを着実に解けるようにして(丸暗記であっても)臨んでいた。進学校の定期テストで80-90点を常にとれるレベルに到達できる。ただ模試では、見たことがない新しい問題が出てくると苦戦した。あくまで基礎固めではあるが、この基礎固めを無視してその先には行くことはできないでしょう。

 


チャート式シリーズ<数研出版>

白チャート 基礎:〇 標準:〇 応用:-- 入試:-- おすすめ度:★★☆☆

黄チャート 基礎:〇 標準:〇 応用:〇 入試:-- おすすめ度:★★★★

青チャート 基礎:-- 標準:〇 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★★★★

赤チャート 基礎:-- 標準:-- 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★★☆☆

言わずと知れた定番の数学の参考書で、白、黄、青、赤の4色がある。白が最も基礎レベルで偏差値45レベルと言われており、黄チャートがMARCHや関関同立レベルの典型問題までカバーされており、青チャートが偏差値60台に駆け上がるのには必要とされる。ニューアクション・シリーズにするか、チャート式シリーズにするかは好みの問題だと思うが、どちらも使うのは非効率である。どちらでも必要な実力は身につくので、1シリーズをしっかりと仕上げることを目指すべきである。

 

代表は使ったことはないが、内容としてはしっかりとしたものであり十分な実力を身に付けられるシリーズだと思っている。なお赤チャートはハイレベルゾーンであり、そのレベルに達すれば他の参考書や、志望校の過去問演習などにシフトできるだろう。

 

ちなみに黒チャートと呼ばれる『数学難問集100』も存在するが、数学を極めたいレベルの生徒向けか。

 


大学への数学シリーズ<東京出版>

基礎:-- 標準:〇 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★★★☆ ハイレベル目指すなら必須

理系高校生ならどこかで聞いたことがある「大学への数学(だいすう)」シリーズ。実際読んでみると『なんだこれ?、数学マニアの集まりじゃん」と思うかもしれないが、数学好きが多方面から色々な解法についての議論が掲載されており、非常に頭がやわからくなる良書。ニューアクションやチャート式はあくまで基礎、典型問題の解き方だが、それだけだと頭が固くなってしまう。解法の発想を得るために使い勝手が良い。月刊誌「大学への数学」がベースだが、特集号だけ十分身になる。

 

代表は『入試の軌跡/京大』や『1対1対応の演習』、『考え抜く数学』、『解放へのアプローチ』などをやっていた。東大、京大、そして東工大、医大などハイレベルの数学が要求される大学を受験する生徒は触れておきたい。

 

『学力コンテスト』も開催されており、思考力・論証力がある人たちの、ものすごいレベルの芸術的な解答が記載されていたりする。へぇーと思って読むと面白い。

 

月間予定表(大学への数学のHPより)


数学重要問題集-数学I・II・III・A・B(理系)<数研>

基礎:-- 標準:〇 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★★★☆

大学入試の標準レベル(教科書レベルより当然上)の問題が掲載されており、B問題、C問題は共通テストや二次試験に向けてこなしておく必要がある。ニューアクション・レジェンド・シリーズや青チャートを終わらせて、もしくは一部併用して使うことになるだろう。GMARCHレベルを受験する場合は、やりこみたい1冊であり、2年生の後半から3年生の秋までに終わらせたい。

 

代表は使ったことがないが、センター対策などで同類の問題集を使っていた。レベル別にわけると、教科書⇒教科書準拠の問題集⇒ニューアクション/チャート式⇒<ココに相当するレベル>⇒過去問/大学への数学シリーズになるだろう。

 


Z会の本科コース

基礎:-- 標準:-- 応用:〇 入試:〇 おすすめ度:★★☆☆☆

東大・京大をはじめとする難関大の個別試験対策を行う講座で、東大、京大、難関国公立、早慶、難関私大などのコースが用意されている。教材として共通するのは、『まじ思考力のレベルが高い』ということ。添削問題が難しく全然解けないし、ただでさえ高校の予習・復習、部活で忙しい学生にとってはかなりキツイ教材ではないかと思う。ただ、この難しい問題をしっかり考え抜くことで、『真の思考力』が育まれるとも言える。

 

代表は京大理系数学、京大理系英語などを一時期とっていたが、学校で習ったことを定着させる為の時間を優先して途中でギブアップした。現役合格を目指すには、『定着させるための勉強』と『レベルアップのための勉強』のバランスが大事。なかなかしびれる問題が多いが、高校生でs-Liveとうきょう錦糸町校で解説して欲しいという生徒も大歓迎(※解説できる先生は限られますので要確認)。

 

代表的には『大学への数学』の方が面白い、とのこと。


大学の過去問・青本/赤本(二次試験対策)

基礎:-- 標準:-- 応用:-- 入試:〇 おすすめ度:★★★★★★ 全員必須

中学受験や高校受験と同じく、大学受験でも最後の仕上げはやはり過去問である。大学の過去問は、一般的に赤本と呼ばれる「数学社」が提供しているシリーズと、青本と呼ばれる「駿台」が提供しているシリーズがある。値段や収録年数などに大差はなく、どちらもちゃんと解説が記載されている。ただ、しいて言えば、赤本の方がカバーしている大学の数が多く、青本の方が解説が詳しい傾向がある。

 

青本がある大学は青本で、赤本しかない場合は赤本を選ぶことになるだろう。

 

タイミングはいつやるか?早すぎても学校で習っていなかったり、レベルがはるか上過ぎて倒れそうな気持になる。理想は高校3年生の夏休みまで、もしくは夏休みに直近1年分を解いてみること。実際、本格的に対策するのは共通テスト(旧センター試験)が終わったあとになることが多い。中高一貫校で余裕がある生徒はもっと早くから対策することが可能だろう。

 

代表は、京大を真剣に説いたのは高校3年生の夏。そして挫折。自分が目指すレベルからかけ離れていたことを知ったそう。ただ、そこで諦めることなく、勉強をつづけたことが現役合格を引き寄せることにつながったそうだ。

春の駿台京大実践模試の結果はF判定 ⇒ 夏の京大実践はF判定 ⇒ 12月の京大実践でB判定 ⇒ 2月の前期試験で不合格 ⇒ 3月の後期試験で合格(現役)だった。