
定期テストの成績アップの話題を書いてきましたので、「成績アップ、成績アップ」と簡単に聞こえてしまっているかもしれません。しかし、実際、そんな簡単なものではありません。
『本人の並みならぬ努力』・『演習量』があってこそ、なのです。
もともと勉強ができる場合は別ですが、そうでない場合(ほとんどがこちらでしょう)、面談、面談、面談、褒めて、褒めて、褒めて、励まして、励まして、励まして、おだてて、やる気にさせて、本人も、保護者さまも巻き込んで、後戻りをできない環境を作って続ける努力を積ませていくのです。
勉強はつまらないもの、面白くないものです。これを読んでいるほとんどの方が中学生の頃に、そう思っていたのではないでしょうか?だから後戻りできない環境を作ってやることが重要です。
中学生 数学 中間20点台 ⇒ 一気に 期末60点台突破(平均+10点以上)へ
という生徒の紹介をしました。この子の場合は、なかなか勉強をしない子を、なんとかお母さまが熱心に当塾に送り出してくださった状態で、まずは『勉強を続ける習慣をつけること』から始まったと記憶しています。机に向かうことも苦手だったわけですが、塾に通って『ここでは、2時間机に向かうことがルール』ということを当たり前(負担にならないよう)にすることから始め、数か月~半年たってようやくスタートラインかな~という感じでした。
スタートラインに立てそうになってきたら、徹底的に生活態度の入れ替えをやっていきます。これには面談、面談、面談でお母さま・お父さまの協力も必要です。なぜ塾に通わせてもらえているのか?なぜ今勉強しなければならないのか?お父さん・お母さんが必死に働いたおかげで与えられている時間を、今を楽しむ為だけに使っているんじゃないか?それっておかしくない?将来のためも使わないと、お父さん・お母さんが困っちゃうよね?高得点を獲れとは言わないけれど、将来働くために必要な『挨拶などの礼儀・作法』、『学習・仕事に対する姿勢』、『約束を守ること』、『整理・整とん』という当たり前の態度を身に付けなさい、それには学校の勉強をしっかりやることが一番効果的という話をインプット。「え~、うそ~、たいへん~、無理~」とか言いましたが、一度言われると頭のどこかにインプットされるもの、それでOk。また、親からは『勉強しろ』という言葉は絶対に言わないように約束してもらいます。そのかわり、『約束を守れているか』、『ルールを守れているか』を厳しく見てもらうようにします。こういった話は親じゃない誰か親身になってくれる大人にズバっと言ってもらえることが重要です。親だと反抗しますから。こうやって後戻りできない環境を作ってきます。
同時に学習態度も入れ替えます。ノートに字を丁寧に書くことからです。丁寧っていうのは「同じくらいの大きさで」、「同じくらいの間隔で」、「トメ・ハネ・ハライを意識して書く」ことをいうんだ、と言って、先生が実際にノートに書いて、見よう見真似でやらせます。大人が読めるレベルのノートを作れるように、ノートのまとめ方からです。たまに字が汚くても、頭の中でできてしまう生徒もいますが、今のうちに直さないと高校受験レベルでつまづきます。そして、ほとんどの場合これができない段階で理解や繰り返し演習をやっても時間の無駄になってしまいまうのです。
ここまでたどり着いてやっと塾の教材を進められるレベルです。映像授業で例題を学び、練習問題に手を付ける。答えを間違って、現場の先生やオンラインの先生に『数字や符号を雑に書いているから、途中で計算をミスっている』、『そもそも考え方が違う』、『前回の内容と混同している。今回はここが違う』と指摘され、頭の中を整理していきます。ここで先生の指摘を聞き流すのはNGです。ノートにしっかりと先生の指摘を書きこむ!これが鉄則です。しかし、なかなかやらない。「教えてもらうときは何をするんだっけ?」何度も何度も言って聞かせる。繰り返しです。
内容理解には、その日のうちに同じ演習を2回やるを徹底。素早く正確にアウトプットできない知識は無意味です。知識量が少なくても、素早く正確にアウトプットできる方が点数が取れます。同じ演習を少なくても2回やる、1回目はできなくて真っ赤で良いです。2回目で素早く正確にできる問題を増やします。演習⇒間違い直し⇒理解⇒演習⇒間違い直し⇒理解のサイクルを繰り返して、頭の中にグリグリグリグリと刷り込む作業。いったい何枚のプリントを消費したのだろう。。。平均で1日6枚(B4サイズ、裏表)として、5ヵ月(後で出てきます)×25日(平日毎日通塾)×6枚で750枚(B4サイズ、裏表)!!!B5の大学ノートに換算すると 3000ページ分です!
↓大学ノート30冊分!!たった一人ですごい量。。。そりゃ結果でますね。
(※100ページの分厚いもので換算)

最後はテスト対策で仕上げ。テスト対策では5教科のワーク3周+英理社は赤シートを使った暗記(もしくは単語カードを使った暗記)が鉄則。学校のテストはワークがしっかりできれば80-90点は取れるようにテストが作られていますが、ほとんどの生徒がワーク3周に挫折します(ちなみに残り10-20点は、しっかり勉強している生徒たちに差をつけるための応用問題)。1回やって満足とか、1回やってできたから、面倒で2回目、3回目をやらなかったとか、他の科目の課題があってできなかったとか、明らかに準備不足。自分の能力を過信しすぎです。ちなみに、この生徒の場合はまだワーク3周は達成できませんでした(結果は出ているものの、指導の甘さを反省です)。
しかし、中間20点台から、一気に期末60点台(平均+10点越え)に到達しました。学校の先生も「急にどうした?」とびっくりだったそうです!「並みならぬ努力をしたんですよーーー!!!!」
ちなみに、今年4月に面談をして態度や気持ちを入れ替えるために『通い放題』に変更⇒8月頭にお母さまも入れて3者面談で結果重視にシフト。9月のテストで成果の兆し。約5ヵ月にわたり、毎日少なくとも2時間(夏期講習のときは3-4時間)+宿題+を続けた本人の努力のたまものです。そしてお母さま、お父さまが忍耐強く支えてくださったたまものでもあります。
『成績アップの裏側に努力あり』、学習塾は何も考えず通っているだけで成果が出るわけではありません。『やっているのに成果が出ない』には理由があります。意識の問題、質の問題、量の問題、スピードの問題、正確性の問題、テスト前の準備の問題、忍耐の問題など様々です。生徒ひとり1人に向き合って、生徒の課題を解決していくことで、少しずつ成果が出ていくものです。
以上、すごい成績アップの裏話でした。
※これを読んで、自分にまだまだ甘かったと感じる生徒もいるのではないでしょうか?代表である私もかつてそうでしたが『努力もほどほどに結果がでないと嘆くことは、本当に努力している人達に対して失礼』です。毎日、毎日ベストを尽くせているか?、昨日の自分より少しでも成長しているか?
そんな視点で自分を見つめ直してみると、もうちょっとできるかもなぁ、、、って思えることが見つかるかもしれません。